■web2.0の世界とweb3.0の世界
Web2.0の世界では、Googleのようなプラットフォーマーが私たちユーザーに対して様々なサービスや情報を提供してくれました。一方で、私たちの情報はプラットフォーマーに集中し、ビックデータとして様々なサービスに二次利用されていました。そこには情報の不均衡があり、大きな格差が生まれていました。
そもそも、これらの情報は私たちの資産のため、本来は私たちに還元されるべきものです。クリエイターたちがネットに提供するコンテンツに対しても、きちんと利益が配分されなければなりません。しかし、Web2.0には、その配分の仕組みがありませんでした。
ひと昔前であれば、このことは普通でしたし、受け入れられるものでした。
しかし、2023年現在、このweb2.0の世界は終焉を迎えつつあります。
■web3.0の世界と変化の理由
web3.0は、一部のプラットフォーマーが独占していた領域を分散し、民主化する仕組みです。プラットフォーマー1社が持っていた100の領域を、100人が持っている100台のパソコンで分担するイメージです。このとき、100人は互いに平等で、協力し合うことでサービスが成立します。
例えばハードウェアの保存領域を、全員が1GBずつ出し合って100GBにするなどです。お互いにリソースを供与し合い、協力し合うことで成り立つのがWeb3.0の世界です。
web2.0の時代、このような方法は技術的に実行することが難しかったのですが、web3.0の時代になって初めてプラットフォーマーでなくても誰もがこれを実行することができる技術が登場しました。
我々はこれをテクノロジーの民主化と呼んでいます。
■web3.0とCSV (Creating Shared Value : 共益価値の創造)
このテクノロジーのすごいところは、低性能のパソコンでも動作する点にあります。途上国や貧困層で、高価なパソコンに手が届かない人でも、Web3.0なら廉価なスマホで参加することができます。尚且つ、Web3.0では暗号資産で取引が行われますが、ここには為替が存在しないため国による格差が生じません。日本でもアフリカでも同じ価値で同じコインが買えます。そうすると、相対的に所得の低い人ほどレバレッジが効きますから、格差解消につながるはずです。
Web3.0はテクノロジーの民主化であり、格差を解消するテクノロジーでもある。格差を解消し、人々が協力し合うことで利益が上がる仕組みです。社会課題を解決することで利益が上がるのがWeb3.0の仕組みのため、まさにCSVの概念そのものと考えます。